ルーンクエスト情報局

新ルーンクエストの情報です。

ヒーロークエスト考

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司祭がこの探索を取りしきることとなった。四角い「大地の庭」は掃き清められ、聖水が撒かれ、特殊な香草を散らして乾かされた。四隅にはそれぞれ年老いた司祭と女祭が座り、会衆がまわりに集う。それぞれの角には祭壇が設けられた。四角のなかには、寺院の僧たちが膝丈までの黒と黄色のローブをまとい、円になって立った。


中心には椅子がしつらえられ、その前にヒーローの一行が座っていた。


ヘンガルは赤の女神ナーザの位をしめす装飾を施されたゲレンデッソ神(注:ロウドリルの息子)の儀式服をまとい、助手と二人の護衛を伴っていた。

ピューマ氏は晴れ着を着て短杖をもち、脇の小袋には本をいれ、お気に入りのロープを肩から身体、首、手までまわしてかけていた。

ガランは鎧と武器で武装し、(もちろん)バイソンには乗っていなかったものの、お付きの癒し手を脇に、“バイソンの脳みそ”やらの精霊を、目には見えないようにしていたが、近くにおいていた。

ジェーンはセデーニア女神の印章をかけ、上着のポケットに(「ねえ、ポケットって発明したことにしていい?」)、特別なオリガミをしのばせて側に立っていた。

ハジールは武装していたが、全くめずらしいことに彼のサーフボードをもつテシュノスのグーンダ人の従者はいなかった。(「いや、真面目にいくよ。勝ちたいから。ヘンガルの家族に大いに気に入ってもらいたいからね」)


「まったく、」とジェーンが言った。「インゴマールがいないのは残念だわ。これから戦いがたくさんありそうなのにね」


全員がうなづいた。そして、遠いむかしに失われた友を思った。


「講」、すなわちこのヒーロークエストを援助するヘンガルの一族は、ここにいて助けをおこなうのである。彼らは祭儀服を着て、ヒーローバンドのまわりに同心円状に座った。日常の仕事から離れられるかぎりの者がここに集まり、その数は400人にもなっていた。


その中には、「ガーリン区の衛士」「大顔姉妹の悲嘆団」「准伯爵の司祭たち」といった集団の指導者もみえた。彼らは「講」にかかわりがあり、ヒーローバンドの戦いと悲嘆とを祝福しにやってきたのだった。


ついに日が沈んだ。


「ロウドリル神が来たった」大司祭が告げ、寺院のすべての松明にいっせいに火がつけられた。ドラムの音が響き、フルートが吹き鳴らされ、司祭たちは賛美歌を歌い始めた。その声はおおきく、晴れやかだった。信者たちはそれぞれのパートを詠唱した。ある部分では大声で熱烈に、あるところでは絶望と恐怖をこめて。儀式は複雑で、参加者すべてにやるべきことがあった。司祭はたくさんの神々に助力を求め、一同の祈りのなかでさらに多くの神々が思い起こされた。たくさんの山羊が生贄として捧げられた。様々な色の松明の炎があらわれては消え、二度にわたり煙が充満して一同を咳き込ませた。奇妙な振動が立っている人、座っている人、跪いている人みなをふるわせた。およそ8時間の儀式の後、さざ波が外側から内側にむけて、信者たちに伝わっていった。見ている景色がふるえた。


そして、ほとんどの参加者は、神界にある「アランヴァルスの館」に遷移していた。神が御座に厳然と座っているのが見える。ヒーローバンドは「館」への障壁を超え、神と言葉を交わす順番を待った。横をみると、「神々の戦い」の時代に生きていた「講」の先祖の不滅のものたちがいるのが見えた。一行は、アランヴァルスの館の祝宴の参加者たちに小神たちが混ざっているのに気がついていた。


このようにして、英雄界におけるヒーロークエストは始まります。



「神話的な英雄」の類型


まず、一般神話における「神話的な英雄」の類型について。


グローランサの創造者であるグレッグ・スタフォード氏が、アメリカの神話学者ジョセフ・キャンベル氏の理論に強い影響を受けていることはよく知られています。ジョセフ・キャンベルの理論は(学会的には曖昧な評価を受けつつも)非常に人気があり、スターウォーズ初期3部作のプロットなどは完全にキャンベルの神話パターンに沿っていることが指摘されていたりします。(こことか参照) ジョージ・ルーカスも確か「神話の力」という本の対談でそれを認めていた……気がする(もう読んだのが遙か前で記憶が曖昧ですが)。


キャンベル氏の代表的著作としてあげられるのが、「千の顔をもつ英雄」です。


千の顔をもつ英雄〔新訳版〕上 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

千の顔をもつ英雄〔新訳版〕上 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

千の顔をもつ英雄〔新訳版〕下 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

千の顔をもつ英雄〔新訳版〕下 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)


この本について非常によくまとまった書評がありますので、そちらを参考にして「神話的な英雄」の類型を簡単にまとめてみます。


一般に、ほとんど全ての英雄の探索行の物語は、

  1. 旅立ち・別離(セパレーション)
  2. 通過儀礼(イニシエーション)
  3. 帰還(リターン)

という段階を踏みます。

  • まず、「旅立ち」では、英雄が属している共同体から離れて、此岸(通常の生活領域)と彼岸(冒険の舞台)の「境界」を超え、探索に赴きます。
  • 次の「通過儀礼」は、「試練」と言い換えてもいいものですが、この試練を克服することで、英雄は以前のもの違った存在へと変貌します。
  • 最後の「帰還」では、彼岸から此岸に英雄が戻って、知識や宝物などによって、英雄の属している共同体に変化をもたらします。(彼岸から帰るのに失敗することもある……浦島太郎の最後とか、ヤマトタケルが最後に白鳥となって飛んでいってしまうとか)


重要なのは、神話的な英雄がバックボーンとして「共同体」を有している、ということです。ただ単に高い能力があるだけでは「神話的な英雄」ではないわけです。


多くの「神話的な英雄」は、一般の人とは区別された特別な能力をもちますが、それは「彼岸」と「此岸」の境界に立つ存在であることを示しています。
簡単にまとめれば、「人の手におえないもの」(=自然、災害、死など。そして、それを支配する神々など)に対して、共同体の代表としてそれに対面し、和解するか克服するかし、共同体にその利益を持ち帰るのが「神話的な英雄」であると言えるでしょう。


そして、多くの英雄物語が悲劇的な結末を迎えるのは、やはり最終的には「此岸」に英雄がとどまれないことを示していると思われます。


そして現実世界の多くの儀式は、こうした「英雄の探索行」のパターンを再演し、共同体に属する個人が英雄の持ち帰った力を獲得する、という意味づけで行われています。「入信儀式」とか「成人儀式」とかは、「イニシエーション」とよばれています。インディアンの成人儀式では「ヴィジョン・クエスト」がおこなわれましたが、キリスト教とかの洗礼儀式も形式化された神話の再演(キリストの洗礼の繰り返し)であることは変わりがありません。

グローランサの世界構造


ヒーロークエストについて語るには、グローランサの世界構造について、すなわち「神話と歴史」について語らねばなりません。


グローランサの神話を超かんたんにまとめると、

いろんな神々(精霊なども含む)が争っていたら世界の「法」のタガが外れて「混沌」が世界に侵入し、ほとんどの生物が滅びそうになってしまったので、「大いなる盟約」が結ばれて神々はグローランサに介入するのに一定の制限をもうけることにした。だから地上に神々はいない。「大いなる盟約」は「宇宙をつなぎとめる網(ネット)」であり、「法」と「混沌」の組み合わせである「時」でもある。


ということになりましょうか。


大いなる盟約である「時」が支配するようになって以降が「歴史時代」、それ以前が「神話時代」になります。


「時」の機能としては、以下のようなことが挙げられます。

  • 因果関係を一定方向に生じるようにする(神話時代では、一つの原因から多数の結果があったり、結果の後に原因があったりすることもあった)
  • 神話時代の出来事が繰り返し一定のサイクルで起こるようにする(季節の移り変わり、太陽が昇って沈む、など)
  • 地上に神々が介入するのに一定のルールをつくる(神話時代に起こったことを繰り返させる事しかできなくする)
  • 「神々が住む世界」(異界)と、「定命のものたちが住む世界」(物質界)を隔てる。


このあたりは、Steve Maurer 氏のヒーロークエストについての解説から引用させていただくと分かりやすいかな。(これを初めて読んだときはアゴが外れた)

新しき時

 「時」とは全世界を統べる(女)神である。時の力には神々といえども抗うことはできない。時はまた「大折衷」とも呼ばれる。


 時には4つの働きがある。第1の(そして最大の)働きとは、神々同士の争いを禁じることである。神々は、たとえ永遠の仇敵であろうとも、時の誕生の際に設けられた掟に従う範囲でしか活動を許されない。掟は「神の言葉」で記され、定命のものどもには理解することはできないが、おおよそ以下のように解することができる。

  • 直に事を構える勿れ。
  • 汝を信ずる者以外を、呪うこと勿れ、害すること勿れ。(ただし汝に背きたる者に、多少の呪いを下すは是なり。)
  • 汝のものならざる魂を欲すること勿れ。
  • 信者から請われずして助けること勿れ。請われるほどに助けるべし。信者を助けるはよし、が、その他を害すること勿れ。


 これは神性呪文の基礎となる。神性呪文は、自身の能力の一部を分け与えることで「信者を助ける」ことであり、これは神々にとり正当な援助方法である、これが仮に他者を傷つけるために使用されたとしても。事実、この行為は「時」の到来以前にすでに当たり前のこととなっていた。


 「時」の第2の働きは、世界を統べ、物事が順序通りに起こるようにすることである。すなわち「因果」のみを許し、「果因」を禁ずることである。この働きによりグロランサでは予言は全く効かくなる。例外はアラクニーソラーラ(「時」の母)がときおり漏らす漠たるつぶやきのみである。


 「時」の第3の働きは時の到来の際にあった力や呪いの作用を保つことであり、グロランサに存在する大いなる力(存在)がその地位を保つことである。簡単に言うと「時」は全ての「自然の流れ」を支配しているということである。季節の移り変わり、誕生から成長そして死への流れ、飢えた定命のものが(どれほど力を尽くそうとも)やがて弱り死んでいく様、風の神々に征服された神々の末裔は息をしなければ死んでしまうこと、殺された神々の末裔は死が不可避なこと、などである。これら全ての流れを「時」が司るのである。


 「自然の流れ」は「時」により許された結末である。「大折衷」の掟に従う限り、これは神々の直接介入とは見なされない。ヴァリンド神がその力を奮う時節に、愚かにもその風雪に挑む者がいたら、その者にどのような害が及ぼうが、それは神の責任ではない。ここで注意を要するのは、たとえ「自然の流れ」といえども十分な力がある者を押し止めることはできないということである。「時」ですら、その他全ての神々と同様に変化からは逃れられないのである。


 「時」の最後の働きは、神々に時の中にある世界と直接交渉する手段を提供することである。僅かな例外を除き、信者はいついかなるところであっても神々の助力を請う事ができる。

(強調はまりおん;文中の「大折衷」は Great Compromise、すなわち「大いなる盟約」と個人的に訳しています)


そして、「時」到来以前の世界(神話時代)は消え去ったわけではなく、世界という網の中に「織り込まれて」います。それはグローランサの「宇宙的な記憶」とでもいったらいいでしょうか。


こうして、ヒーロークエストの「冒険の舞台」が用意されました。


英雄の探索行の類型を思い出してみると、

  • まず、「旅立ち」では、英雄が属している共同体から離れて、此岸(通常の生活領域)と彼岸(冒険の舞台)の「境界」を超え、探索に赴きます。
  • 次の「通過儀礼」は、「試練」と言い換えてもいいものですが、この試練を克服することで、英雄は以前のもの違った存在へと変貌します。
  • 最後の「帰還」では、彼岸から此岸に英雄が戻って、知識や宝物などによって、英雄の属している共同体に変化をもたらします。(彼岸から帰るのに失敗することもある……浦島太郎の最後とか、ヤマトタケルが最後に白鳥となって飛んでいってしまうとか)


という手順を踏みます。これがグローランサでは、

  • セパレーション:「歴史時代」の世界から、「神話時代」の世界の境界を超え、探索に赴く。
  • イニシエーション:神話時代(=英雄界)で冒険をおこなう。
  • リターン:神話時代(=英雄界)での冒険から知識や宝物などをもって「物質界」に帰還する。


ということになります。


すなわち、ヒーロークエストの舞台はグローランサの神話時代である「英雄界」です。

神話の再演


「時」の機能のひとつとして「神話時代の出来事が繰り返し一定のサイクルで起こるようにする」というものがあると述べましたが、じつはこの機能の延長として、グローランサには「神話を繰り返し実行(再演)することで、その神話の結果/効果も得ることができる」という魔術的メカニズムが存在します。


神様の力を借りる「神技」(Feat / 神の偉業)の基本メカニズムは、このグローランサにおける「神話の再演」魔術の機能を利用したものです。


また、魔術儀式も基本的には「神話の再演」機能を用います。
これが実際どういうものかについて、「オーランス、戦支度をする」の儀式で見てみます。

「では道は俺が見つけてやる。
 俺は『偉大な秩序』を持ち帰って、まっとうな食事ができるようにするぞ」


 そこでヘラーがオーランスの戦支度をした。


 まず一対の脛当てを、犬革の紐で足に付けた。広い肩に着せかけたのは亜麻のシャツで、袖はなく誇らしげな刺青が見えるようになっていた。その上には赤と緑の丈夫な胴当てを付けた。次には「槍返し」と異名をとる鎖帷子を頭から被せた。鎖帷子は膝まで届き、あまりに細かくしなやかなので、歩いても音もしなかった。それからヘラーは主人の腰に丈夫なベルトを巻き付けた。ベルトには人の形をした魔法の印が彫られ、一本の剣が吊られていた。剣の名前はフマクトといった。右腰には信用できる、バービスターを吊った。長い髪は編んで衝撃を和らげる足しにし、妃にもらった飾り紐で結わえた。オーランスルーンを帯びた鎖頭巾を被ると、ヘラーがその上に「俺を避けてゆけ」と異名をとる高い兜を被せた。これはドワーフの頭目の一人が作ったものだ。さらにヘラーは左手に「アランの盾」を置いた。右手に置いたのは「稲妻」と異名をとる二本の鋭い投げ槍と、強い「落雷」のだ。それから戦車を呼んだ。戦車を牽くのは二頭の駿馬で、名前を「危機」と「激怒」といった。手綱をとるのはマスターコスだった。


 オーランスは馬車に飛び乗った。そして氏族の者たちの前で、留守を守る族長を決めた。
 そして言った。


「もしお前たちが俺を助けると誓ってくれるなら、俺を忘れないと誓ってくれるなら、正しいときに正しいことをしてくれるというなら……
 俺たちはたとえ離れていても、ばらばらになることはないだろう。
 何をするにも俺たちの運命は一つでいられるだろう」


 そこで人々はあなたを忘れますまい、あなたを助けましょうと誓った。ここに「永遠の輪」を結び、輪を守るために武器を持った男たちを四方へ送った。頭目オーランスに助けがいるようなら、いつでもどこでも助けられるようにだ。


 「これらの武具と俺の徳があれば」と神は言った。 「『偉大な秩序』が見つからないという法はあるまい」


 そして勝利者オーランスの丘から探索の旅に出立した。


この神話を用いて、オーランス人は戦争の前、ヒーロークエストに旅立つ前などに、自分の武器防具を強化する儀式をおこなうことができます。

儀式

儀式の対象は、氏族の“守護戦士”(Champion)か、族長そのひと、または氏族がその者を助けると決めた戦士でなくてはなりません。戦士はオーランス信者であることが望ましいです。


戦士を武装させるのは、彼のごく近しい友人でなくてはなりません。友人はヘラーの装束をまとい、ヘラーの役割を演じます(ヘラー信者である必要はありません)。


氏族の所有する以下の武具がヘラーに渡され、ヘラーは次の順番で戦士に戦支度させます。

  • 一対の脛当て
  • 亜麻のシャツ
  • 赤と緑の丈夫な胴当て
  • 「槍返し」と名づけられた鎖帷子
  • 人の形をした魔法の印が彫られた丈夫なベルト
  • 「フマクト」と名づけられた剣
  • 「バービスター」と名づけられた斧
  • 髪を編み込み女性の飾り紐で結わえる
  • ルーンを帯びた鎖頭巾
  • 「俺を避けてゆけ」と名づけられた兜
  • 左手に「アランの盾」
  • 右手に「稲妻」と名づけた二本の投げ槍と、「落雷」と名づけられた槍


用いられた武具が魔法的に適切なものであれば、儀式はより強力なものとなります。
(例:フマクト信者の剣を使う、祝福された盾を使う、etc.)


実際、儀式とヒーロークエストの一種である「プラクティス・クエスト」(物質界におけるヒーロークエスト)の境はあいまいです。


ここで注意して欲しいのは、この神話が本来は「光持ち帰りし者たちの探索」に旅立つオーランスの神話であったものが、神話と若干ずらした用途にも用いることができるということです。例に挙げた「ヒーロークエストの準備」や、「戦争の準備」などの他に、もしかすると「戦車に乗る」ための儀式として使うこともできるかもしれませんし、「旅立ちのときに残る人々と縁故を結ぶ」儀式として使うこともできるかもしれません。ここに、ヒーロー=人間側(というか、まあプレイヤー側)の創意工夫の余地が生まれます。


また、この儀式は、共同体が参加した方が効果が大きくなります。(ゲーム的には、共同体の人数とサポート態度により、プラスボーナスがつく) 冒険者グループだけより、たくさんの人を巻き込む
ことで強力な結果を得ることができるのです。


この神話の再演を最大限に実行し、最大限の効果を得る方法が、ヒーロークエスト(の一部)になります。

ヒーロークエストの種類

現世におけるクエスト(別名:プラクティス・クエスト)


神話を物質界で再演するクエスト。聖地や寺院からスタートし、聖地を巡ってクエストの留を演じていく。再演のあいだ、参加者は物質界と英雄界の両方に同時に身をおいている状態になる。このため、参加者は英雄光(注:魔術をつかった際にあらわれる目に見える効果。後光みたいなもん?)につつまれ、外部の人もそれを認識できる。


このクエストの魔術は、適切な遭遇と敵をひきおこす。したがって、近くの旅人がいきなりこのクエストに巻き込まれることがあるし、遭遇が予期しないものになる危険性もある(注:暗黒の精霊と会う神話だったのが、ゾラーク・ゾラーンの死の王に遭遇しちゃうとか?)。


このクエストは、対象の行動に「クエストを始める前」から影響を与えることがある。たとえば、オーランス部族が「邪悪の召喚」でルナー軍を戦場へ呼び込もうとするクエストをおこなった場合、数季前からルナー軍は行動を開始しているはずである。

例:


Examples

  • プラックスのグレート・ランド(注:大荒野)の「ワッハの足跡」を旅する遊牧民は、通常はプラクティス・クエストを行っている。
  • 先祖代々の敵と儀式を用いた戦闘を行う場合、参加者たちは援助を得るためにグループを巡り、最後に敵とさだめられた戦場で戦うことになる。


異界におけるクエスト(別名:フル・ヒーロークエスト)


異界におけるクエストは、聖なる神話を再演する、または(稀に)あたらしい何かを探して神話を探索・創造することである。リスクは非常に大きい。したがって、通常の共同体によってフル・ヒーロークエストが行われるのは稀である。強力な英雄やヒーローバンドは時折フル・ヒーロークエストを行う。この場合、多くの共同体から低レベルのサポートを受け(注:共同体へのダメージを少なくするため)、異界へ渡る障壁を越える助けなどに用いる。


参加者は、肉体的に異界へ移動して、それから「神々の戦い」(英雄界)へ入る。このため、参加者は物質界からは消え去る。準備段階で、参加者と援助者はクエストの難度を限定することができる(ハイリスク・ハイリターン)。遭遇するものの中には、特定の個人がいることが多い(注:縁故をもった相手は、ヒーロークエストに“召喚”されることがある)が、魔術的にその個性は隠蔽され、高度な魔術や経験によってしか、相手が誰であるのかを知ることはない。


全く予期していなかったことが起こる事も多い。たとえば、神話の代替となる相手と遭遇するはずが、ご本尊(例:ゾラーク・ゾラーン 8山8)と出会ってしまうとか、あるはずの道が山脈に遮られていたりとか。


この異界のクエストを意識的に行う方法を発見したのが、第一期末のアーカットとハルマストである。

まとめ


この「儀式」「プラクティス・クエスト」「フル・ヒーロークエスト」の3つのレベルは、排他的なものではない。たとえば、数年を要する儀式(炎空、炎月、オーランスの死など)では、ある段階でプラクティス・クエストやフル・ヒーロークエストが必要となるだろう。明白な境界というのは、参加者が実際に異界に行って消え去るかどうか、という点になる。


「現世での神話再演」と比べ、フル・ヒーロークエスト自体は、それほど行われない、ということです。(氏族とかでは、通常はフル・ヒーロークエストはしない、ようです)


なお、フル・ヒーロークエストの中でも、異界から英雄界へ出ておこなう「英雄界におけるクエスト」(比較的レベルが低い)と、異界でそのまま行う「異界におけるクエスト」(神界・魔道界・精霊界などで行う、神話改変などが可能な代わり、オーランスとか赤の女神とか、ご本尊と出会う可能性があり危険は最大)があるようです。

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