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火焔の山〜ファイアバーグ〜

 海洋の大閉鎖のあいだ、海上でおきていたことを知る者はおらぬ。だが我は知っている。黒蓮の粉の合い間の、苦悶に満ちた眠りの中で、翼ある魔が我を連れその光景を見せたのだ。――
 ウマリアスが来た。その焔は眩しすぎて、まるで黒いようにみえた。それは水にひろがった油のようにわだつみの海に広がり、焔は雲よりも高くのぼって、魔物に抱えられ空の天蓋の下にいる我の足をも舐めた。ウマリアスの岸はブリソスに砕け、魔の波が美しき島をまるで溶岩のようにあらった。動く炎の大陸、美しき炎が、裏切りの島を引き裂き、島は悲鳴をあげながらバラバラとなって地界へと流れ落ちていった。
  ジョンスタウン文書 #1249


※※※


718年、神知者たちはタニエンという名の存在を召喚した。それは生きた神話のなかではなく、物語のなかにだけ存在したものであった。タニエンは水神ローリオンの息子で、不滅の炎の世界である天空に平和に棲むものであった。召喚されるや、タニエンは「燃える水の神」である本性をあらわした。神の招来に備えて準備されていた膨大な大洋の層は即座に燃え上がった。計画通り、大火はウェアタグ人とその同盟者(なかには数千の魚人やソファールのスンチェン人を含んでいた)のほとんどを滅ぼし、神知者は海洋の覇者となったのである。




しかし、その後は、計画通りにはいかなかった。海洋の傷痕は広がり、ブリソスとジルステラの間に航行不能の炎の海となった。燃え上がる箇所はほとんど動かなかったものの、それはゆっくりと海流にのって「マガスタの渦」に向けて広がっていた。数年後、燃える大洋の一部が分かれ、海流にのって中心へと流れはじめた。これが最初のファイアバーグ(火焔の山)である。二つ目の、もっと大きな塊が続いた。4年ののち、最初のファイアバーグは世界の中心の吠え猛る渦巻きに消えていった。2年後には巨大なものが続いた。不定期な感覚で別のものも続き、最後には焔の海自体がマガスタの渦のなか落ちて地界に消えていった。ジルステラの哲学者たちは、焔の海は天空の大河ローリオンのもとに戻るものだと考えていた。


しかし、819年、哲学者たちは自分たちが間違っていたことを知った。最初のファイアバーグが世界の果てからショーグ海流にのって再び現れたのだ。ジルステラ人はファイアバーグが生きた炎でできた島になっていることを発見した。そこには炎の生物、炎の川、炎の山があり、焔でできた生物が(それがいかなる生態であれ)不可解な生をおくっていた。火焔の山は高温のため船で近づくことはできなかった。それがアヴァンゴス島をかすったときには、島は消滅した。4年後、第二の、150km以上もあるファイアバーグが、西の世界の果てから漂流してバンサ海に入り、ブリソス島に向かっていった。


この第二のファイアバーグ、“ウマリアス”と呼ばれるものを押し返そうとする初期の試みは失敗した。慌ただしい会合のあと、神知者はかれらの敵である「海の神々」と同盟するための2つのクエストに着手した。1つのグループはタニアンが「燃える水の炎の神」ではなく、「炎を支配する水の神」であることを証明するために宇宙を探索した。このクエストは失敗した。2つ目のグループは、「アートマル人の赤い舟」と「三つの氷の兜」、「鉄よりも硬き長靴」を集め、焔の大陸に乗り込み、その力を弱めることに成功した。ウマリアスはブリソス島を逸れ、ふたたびマガスタの渦に消えていった。


「海洋の大閉鎖」のさなか、何が起こっていたのか知る者はいないが、ほとんどの者はファイアバーグが世界の大洋の外から中心へ流れ続けていたと考えている。少なくとも一人の魔術師は、神秘の眼により、ウマリアスが再びあらわれてブリソスを滅ぼしたのを見たと主張している。真実は知れないが、「海洋の大開放」の後に、ブリソス島が消え去っていたのは事実である。大開放の後も、ファイアバーグは世界の外側から中心に向けて漂いつづけている。ほとんどは害のない軌跡をたどっているが、いくつかの恐るべきものは人の住む地を危険にさらし、大いなる魔術の努力を払って追い払う必要があった。多くの哲学者たちは、ウマリアスが再び現れることを信じており、次回それがどのようなものになるか、さまざまな憶測をたたかわせている。

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