ルーンクエスト情報局

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グローランサの神話(統一神話)

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グローランサの概念図)

創造の時代
 創造の時代に何があったかはよく分かっていない。なぜならそれを語る神々も存在していなかったからである。様々な神話が様々な世界の起源を語っている。ひとつ共通している事は、混沌のなかから秩序を持った世界グローランサが現れたということだ。


ダラ・ハッパの神話:天宮の神々
 天宮の神々(「法」と「変化」、「愛」と「闘争」、「真実」と「幻影」、「調和」と「無秩序」)が世界を創った。天宮の神々は宇宙山スパイクに住まっていた。後に太陽神イェルムが皇帝となり世界の統治を任された。

緑の時代
 創造の時代が終わり、世界ができあがった時代を「緑の時代」と呼ぶ。この時代、「死」はいまだ存在せず、獣と人間と神々とを区別することはできなかった。すべては単純で、多くの事柄が知られておらず、何事も恐れられることはなかった。グローランサの中心には宇宙山スパイクがそびえ、天宮の神々がそこに住まっていた。


一般:宇宙山
 グローランサの中心に巨大な山が存在していたことが世界的に認識されている。この山は「スパイク」(くさび)と呼ばれ、創造の力はこの山に満ち、次第に世界全体に広がっていった。

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(Gods War のイメージイラスト。真ん中が宇宙山スパイク?)




一般:4つの世界
 スパイクを中心に、4つの方位がそれぞれ特徴的な魔法を有していた。北方では神性、南方では精霊、東方では秘法、西方では魔道の魔術が広く使われていた。


オーランス人の神話:最初の人間
 宇宙山の神々はフォーム(鋳型)ルーンを作り、いろいろな存在にそのルーンを使ってみた。作られたフォームルーンは「植物」、「鉱物」、「獣」、「精霊」、「人」の5つだった。「人」のルーンによって最初の人間、「定命の祖父」が生まれた。


オーランス人の神話:ウーマスの誕生
 「天空」と「大地」を引き裂いて生まれた5つ目のエレメント「風」の神ウーマスは、澱んでいた世界を撹拌し、グローランサに変化をもたらした。ウーマスは皇帝の配下の戦神シャーガシュに倒されたが、その息子たちがウーマスの後を継いだ。

黄金の時代
 緑の時代が終わり、神々と人々は別の存在となった。次に訪れたのは平和に満ちた安寧の時代、「黄金の時代」だった。働かずとも食物は満ち、苦しみは知られていなかった。だがやがて小さな争いが次第に世界を揺るがす闘争へと発展していった。


ダラ・ハッパの神話:黄金の時代
 太陽神イェルムの平和に満ちた統治が続いた。全ての存在は皇帝に従い、繁栄を謳歌していた。


オーランス人の神話:専政の時代
 邪悪な皇帝の支配により、世界は怨嗟の声に満ちた。大地の母アーナールダは皇帝の妾とされ、助けを求めていた。


オーランス人の神話:剣の物語
 ユールマルと呼ばれる道化者が地獄で「死」と呼ばれる新しい武器、“剣”を発見した。ユールマルはそれを使って定命の祖父を殺害した(このため人間は必ず死ぬようになった)。フマクトはなんとか「死」を管理しようとしたが、死は世界中に広がっていった。


オーランス人の神話:皇帝の殺害
 ウーマスの子オーランスはアーナールダに懸想し、皇帝に挑んだ。3つの競技でオーランスは破れた。だが最後の「武器の競技」で、オーランスはフマクトから盗んだ「死」の剣でイェルムを斬り殺し、アーナールダを皇帝から解放した。太陽は黄泉へ落ち、太陽を失った世界は暗くなった。

小暗黒時代
 覇権を求める神々の戦いが始まった。この時代を「神々の戦い」とも呼ぶ。そしてこの神々の戦いはグローランサの根幹を揺るがし、世界に「混沌」の軍勢の侵攻を許してしまった。


オーランス人の神話:嵐の部族の時代
 オーランスはアーナールダの助言で「嵐の部族」を創設した。嵐の部族は水の神々、火の神々などを征服し、世界の覇者となった。オーランスは“神々の王”と呼ばれた。
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一般:大洪水
 皇帝を失った地上世界に、海の神々が戦いを挑んだ。海は大津波となり地上に押し寄せ、多くの文明を飲み込んだ。だが海の神々は各地で嵐の神々はに敗れた。やがて大地は海の上へ浮かび上がり、大洪水は終わった。


トロウルの神話:不思議の郷の破壊と地上への侵攻
 地獄で平和に暮らしていたトロウルのところに、地上で殺された太陽が落ちてきた。彼らは勇敢に戦ったが敵わなかった。トロウルの母カイガー・リートールは「故郷を捨てよ」と命じ、トロウルは地上に逃れた。地上は薄暗くすごしやすかった。彼らは地上の生き物たちをたらふく喰って闇の中で栄えた。


一般:混沌の侵攻
 「神々の戦い」で生まれた裂け目を通って、「混沌」が世界に侵入した。混沌の軍勢と戦うものは多かったが、多くは敗れた。さらに恐ろしいことには溶けて混沌の怪物そのものに変化した。こうして混沌の軍勢は膨らんでいった。


プラックスの神話:ジェナートの破滅
 大陸の神ジェナートは北から迫る混沌の首魁ワクボスに決戦を挑んだ。ジェナートは敗れ、ジェナートの豊かな楽園は無惨な荒野となった。


一般:宇宙山の爆発
 混沌の神々は世界の精髄、宇宙山スパイクにまで押し寄せた。混沌が「法」に触れようとした瞬間、宇宙山は爆発した。グローランサの中心に空隙が生まれ、世界はばらばらになった。宇宙女神グローランサも、「天宮の神々」も、みな宇宙山と運命を共にした。(愛の女神ユーレーリアだけは難を逃れた)

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(崩壊するスパイク)

大暗黒時代
 混沌は世界を席巻した。飢えと病、襲い来る混沌の怪物との戦いで定命の者はその数を減らしていった。神々も命を落とし、地獄へ落ちた。戦う相手を失った混沌はやがて互いに争いだした。人々は力を合わせて混沌を押し返そうと苦闘を続けた。


プラックスの神話:ストーム・ブルの勝利
 ストーム・ブルは悪魔ワクボスと戦った。ワクボスは強大で、ブルはその前に倒れた。だが大地は彼に再び命を与えた。ストーム・ブルは死闘の末、宇宙山のかけら、「法」の結晶である「大石塊」でワクボスを押しつぶすことに成功した。


オーランス人の神話:光持ち帰りし者たちの探索
 オーランスは人々が苦しむのを見て、偉大な秩序を回復するために探索に旅立った。7人の探索者たちは西の果てで「宵の門」を通り、イェルムの通った道をたどって地獄の底へ底へと下りていった。


オーランス人の神話:ヴィングコット王の末裔たち
 オーランスの息子ヴィングコットは「光持ち帰りし者たちの探索」に旅だったオーランスの後を守って王となった。ヴィングコットの末裔たちはトロウルや混沌とよく戦ったが、同族相争う「兜と剣の戦い」で大災厄を被り、闇に隠れかろうじて生き延びた。

灰色の時代
 人々の苦闘により、混沌の軍勢はその力を弱めていった。多くの種族に偉大な文化英雄が現れ、社会を再建した。神々の時代の再末期、世界に曙光が差し始めたこの時代を「灰色の時代」、あるいは「銀の時代」と呼ぶ。

一般:「我が戦い、皆が勝った」
 多くの種族が、混沌を撃退することになった究極の戦いのことを記憶している。それらの種族はみな「混沌と戦ったのは我々の英雄だけだった」と主張している(しかもこれは真実であることが証明されている)。この戦いは「我が戦い、皆が勝った」戦いと呼ばれている。


オーランス人の神話:ヒョルト王の統治
 ヴィングコット王の末裔にヒョルトという者がいた。世界の破滅を前にして、ヒョルトはただひとり世界の果てまで旅して行き、「我が戦い、皆が勝った」戦いに勝利した。ヒョルトは部族の下に戻ると法を整え、信仰をただし、多くの氏族を興した。ヒョルト王を誇って人々は自らを「ヒョルトの子ら」と呼ぶようになった。
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ケタエラの神話:統一評議会
 ケタエラのトロウルの半神“一なる老翁”は、多くの種族と語らって「統一評議会」を形成した。彼らは「連合の戦い」で混沌を駆逐した。


一般:大いなる盟約
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 オーランスは苦難の探索の末、地獄の底、静寂の宮廷の死せる皇帝イェルムのところへたどり着いた。全ての死せる神々がそこにいた。オーランスはイェルムに謝罪し、イェルムもオーランスを認めた。神々は「大いなる盟約」を結び、今後グローランサには「大いなる盟約」に従って介入するにとどめることを誓った。

 そこに地上で殺されたワクボスが地獄へ落ちてきた。神々は「大いなる盟約」を使いワクボスを絡め取り、“自然女神”アラクニー・ソラーラがこれを喰い殺した。イェルムとオーランスは共に「曙の門」へと進み、そこから法と混沌の子「時」を解き放った。何万世代にわたって失われていた太陽が再び昇り、神話時代は終わり歴史が始まった。
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