ルーンクエスト情報局

新ルーンクエストの情報です。

地誌:ラリオス~大君主の影の中に~

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セイフェルスター地方


 セイフェルスターはフェルスター湖周辺の地のことです。豊かな湖の周辺には多くの繁栄した都市とその属国が散在しています。

 セイフェルスター人は表向きはマルキオン教徒ですが、ガラニン人の祖先やオーランス人、高地のスンチェン人など、他の多くの文化の影響を受けています。

 古き昔、セイフェルスターは「大君主国」(Autarchy)または「アーカットの暗黒帝国」と呼ばれる国の首府でしたが、最後の暗黒皇帝パズラックが神知者により殺された後、その統一は失われました。

 現在、統一を果たした西方のセシュネラ王国に対し、セイフェルスターの都市国家群は団結することができていません。多くの人が「セイフェルスター統一王国」、あるいは「新たなるアーカットの帝国」を夢見ていますが、各都市の自主独立の気風がそれを阻んでいます(アーカットの帝国について、ほとんど何も分かっていないことがまた混乱に拍車をかけています)。



年表

1049 古セシュネラ西部が海底に没する。
1120 古セシュネラ王国崩壊。第二期終わる。
1150 ジョーストランド王国*1成立。タニソール征服。
1190 タニソール、ジョーストランド王国から独立。
1200 ハリキーヴのトロウルの勢力拡大。
1327 ジョーストランドの“忍び寄る”レッター将軍、ハリキーヴを敗る。
1366 レッター、ハリキーヴの女王種トロウルを殺害。トロウル王国の没落。レッター、デレーラ公となる。
1371 王位継承争いの中でレッターが暗殺される。
1379 デレーラの蛮族、結集して「デレーラ王国」を築く。
1412 タニソールの“槌王”ベイリフェス、レプレインで新セシュネラ王として即位*2
1436 最後のジョーストランド王が戦死*3
1455 ユリアヌス3世のセイフェルスター征服。
1511 「ジョスラン野の戦い」。セシュネラがセイフェルスターより放逐される。
1597 大魔法使い“恐怖の”アーギン生まれる。
1599 ティナロス市滅ぶ*4
1608 センタノスの大君、「アーカットの明らかなる再来」を予告。
1611 「アーカット再来大祭」の失敗。蛮族によりトートゥン市の半分が焼失。
1615 ナスコリオンをルナー帝国の使節が訪れる。
1616 ガーリン市包囲。ヘルビーとエスタリの戦争が激化。キルウィンで大規模な「謎掛け師」の公開処刑


■センタノス大君主国 Autarchy of Sentanos


 かつてセンタノスの大君は、タニソールがセイフェルスター西部を支配しているのと同様に、セイフェルスター東部を支配していました。しかし、現在センタノスの大君であるエレンゲイザー(低き歓喜の誇り高き女王とも呼ばれる)による「アーカットの明らかなる再来」運動が失敗に終わり、その政治的な影響力は大きく損なわれました。


サイラン(大都市):ガラス細工で有名。美的価値・治癒の力・魔術効果(3つすべてが同時に見られることはない)を持たせたガラス容器としては世界最高のものを生産している。


トートゥン(大都市):エレンゲイザー女公爵の支配下にある。オトコリオンのヴァランティアにおける蛮人に対する敗北で、「アーカットの明らかなる再来」運動は挫折し、アーカットの復活を信じて女王に従う者はいなくなった。


■ナスコリオン執政領 Archonate of Naskorion


 「アーカットの暗黒帝国」の再建をもくろむ3人のうちの一人、レイナルド・デ・フォシル (Reinard de Faucille)の治める国家。フォシル執政はハリキーヴのトロウルと結び、聖ゾラーク・アーカットの聖堂砦を建築し、その首領となりました。彼は「暗黒異端派」の信仰を農民達に強制して恐怖の統治を引いています。彼はまた「古代の暗黒帝国の信仰を学びたい全ての者は、ナスコリオンに来たるべし」と宣言し、アーカットに思いを寄せる者たちを呼び寄せているのです。フォシル執政はまた「アーガン・アーガー・チェイン」の一員だったことを公言しています。


信仰:暗黒異端教会
Library of Altinaeより)


アーガン・アーガー・チェイン
トロウルと友好関係を結び、アーガン・アーガーを信仰する秘密結社。チェインに属する者でさえ、他のメンバーを知らない。隊商の長が「黒い矢」を送りつけたときには、召集に応えねばならない。


マロスト(大都市):ナスコリオンの首都。破壊者アーカットが敵から奪った100本の剣が城壁に埋め込まれていると言われており、包囲占領されたことは今まで一度もない。

英雄アーカットの五つの姿


“騎士”アーカット
アーカットを古代の模範的な騎士として尊崇する。アジロス市の「聖アーカット騎士教団」で信仰されている。


“殉教者”アーカット
アーカットは殉教し3つの部分にバラバラにされ、真実のルーンによって突き刺された。だが殉教したアーカットは、“裸足の”ハルマストにより復活し、全ての敵を征服した。「敗者の世界運動」に信仰されている。


“大王トロウル”アーカット
アーカットは混沌と戦うためにトロウルに姿を変え、邪悪をうち破った。「アーカット・リートール」として、グーハンのトロウルに信仰されている。


“王者”アーカット
戦役の後、アーカットは引退してラリオスの人々を見守り平和な治世を統治した。“大帝”アーカットはトートゥン市、アジロス市、サイラン市などのセイフェルスター都市国家の、一部の貴族の祖先神として信仰されている。


“悪魔”アーカット
アーカットは全ての者たちを裏切ったため憎悪され、“裏切り者”アーカット(アーカット・グバージ)とも呼ばれる。“悪魔の息子”アーカットとして、混沌僧ギルドに信仰されている。

英雄戦争の予言


 ヒーロークエストの道が突然5回も開かれる! しかしそれは、人々の予想だにしないものである。この結果展開されるヒーロークエストは、権力を争う指導者たちに恐ろしい破壊をもたらす武器を提供することになろう。


■へルビー Helby


同名の湖周辺を領土とする。マニリア地方との交易の出発点。古代野獣結社の勢力が強く、全ての成人が獣の仮面をかぶり踊り明かす「嵐の踊り」の祝祭は有名です。フォレスター男爵が支配者。


へルビー湖:へルビーの魔法の魚は素晴らしく、古代へルビーの民は獣を狩る必要はなかったと伝説に謡われる。しかしグバージが魚を絶滅させ、地の獣とへルビーの民の友情は終わった。魚が戻ってきたとき、民は農業や狩猟などの仕事から解放されるのだとの言い伝えがある。


ドロム(中都市):馬頭神ガラニンの守護を受ける都市。へルビー最大の居住地で、プラロレラへ向けての隊商でにぎわう。


ガーリン(大都市):フェルスター湖岸の馬神ガラニンの生誕の聖地とされている。都市の支配者の姫は近年クストリア王国に嫁いだ。


■エスタリ執政領 Archon of Estari


豊かなエスタル川の領域に広がる国家。「曙の時代」にはスンチェン人の住む地方でしたが、暗黒帝国の保護下におかれ、後に神知者はパートン市を建設してスンチェン人を支配下におきました。このときスンチェン人は「文明化」されましたが、現在でもエスタルからヘルビーにかけては獣信仰が強く残っています。


エスタル(大都市):「知性持つ蛇の紫杖」を使いこなせる者が、執政を勤める習わしである。この杖は、エスタリにいる蛇の目を通じて物を見ることができるようにする。現在の執政は、「緑の大貴婦人」の大女祭アランジェリアと熱烈な愛人関係にある。


パートン(廃墟):神知者の都の廃墟。


■バシム Basim


獅子のスンチェン人バスモリ族、サンドリア部族が住んでいます。古代にはセイフェルスター南岸を支配していたといいます。エスタリ執政に傭兵と雇われるバスモリもいます。

○古代野獣結社

獣の精霊を信仰する精霊カルト。セイフェルスター南東部で強い勢力を持つが、他の都市でも広く見られる。かれらはドラムと踊りのトランスの中で、それぞれのスンチェンの祖先神である獣を憑依させることができると主張している。メンバーは秘密の「獣の名」を持ち、結社では獣の名のみを使う。なかには人間の名前を忘れてしまっているメンバーもいるという。


■ダーラン伯爵領 County of Daran


ダンギム伯爵領がセシュネラに征服されると、ダーラン伯はダンギムの敗兵たちや騎士を雇い入れてティスコス・タラスダルと結んで「ダーラン連盟」を作り上げ、セシュネラ王国に対して抗戦の姿勢を明らかにしました。

古アーカット・カルト連盟や、エスタル執政領、古代野獣結社もダーラン連盟へ全面的な協力を表明していますが、セシュネラと通じるアジロスなどの動きもあり、果たしてセシュネラをくい止められるのか。その可能性は低いと見る向きもあるようです。


■ティスコス Tiskos


ダーラン連盟の一。ダンギム伯爵領がセシュネラ王ギルマーンに征服される直前、「混沌僧ギルド」の変異者たちによる反乱で弱体化しました。現在では伯爵により混沌僧たちは追放され、国力は回復傾向にあります。

ティスコス伯爵は、「東セシュネラの王子」とも自称していますが、これは虚称です。


■タラスダル Tarasdal


ダーラン連盟の一。当地の農民はセシュネラ王国が侵攻するとセシュネラを助けて反乱を起こし、その1年後にはセシュネラに対して反乱を起こすのだと言われています。


■アジロス執政領 Archonate of Azilos


ダンギム伯爵領がセシュネラ王ギルマーンに征服される直前、内乱に陥り、現在の執政であるファイヤルファインが支配者となりました。ファイヤルファインは、センタノス執政、ナスコリオン執政とともにアーカットの暗黒帝国の復活を目指す3人のうちの一人として知られており、かつてアーカットが好んで使っていたという「諸世界の目」と呼ばれる機械を所有していることを理由に、全ラリオスの支配権を主張しています。

執政はグーハン、セシュネラ、ボーリンからの使節を日夜もてなしているといい、ダーラン連盟の諸国は苛立ちを募らせています。

○混沌僧ギルド
混沌僧たちはボリスト異端派の過激派だとみられているが、ボリスト派でさえその起源を知らない。彼らは捕らえた一般市民を拷問することで「罪」を清め、殺すことで彼らを「慰め」へ導くことができると説く。「罪」は混沌僧へ取り込まれ、それは「混沌の諸相」として現れ、混沌僧は怪物へと変異していく。


○古アーカット・カルト連盟
全てのアーカットの相を認める一派。アジロス、ユートン、トートゥンで信仰が見られる。


■ユートン伯爵領 County of Uton


ソーダル湿原のほとりに位置するセシュネラ王国の宣教師により、地元民の信奉する暗黒異端派の信仰が脅かされています。


■クストリア王国 Kingdom of Kustria

かつてセシュネラ王ユリアヌス3世がセイフェルスター西部を征服したとき、この地に城と闘技場を築き、「世界最大の馬上試合」を毎年行うためだけの領土としました。セシュネラはその後、後継者の失政でセイフェルスターの領土を失いましたが、クストリアは現在も独立を保ち、「大馬上試合」を毎年開催しつづけています。

「大馬上試合」にはセイフェルスター各地やセシュネラから多くの騎士たちが集まり、多くの領主たちが口論に決着をつける方法として利用しています。

現在のクストリアの「トーナメント王」ジャヌス・ド・シヴァリエは、ガーリン伯爵の姫を妻に迎え、ヘルビーとの結びつきを強めました。2人は本当に愛し合っているといいます。


■ホールト伯爵領 County of Horut


ホールトは鎖国主義的な政策をとっていますが、周囲の国々には、トロウルの住むグーハンを含め、しばしば略奪隊を送っています。


■ティナロス伯爵領 County of Tinaros


パートンの艦隊との海戦で伯爵が溺死したとき、彼の妻は自分の3人の子供を湖に投げ入れ、“悪魔”と床を共にしたと言われています。そうして生まれたのが“恐怖の”アーギンでした。アーギンが最初の言葉をしゃべると、パートンの艦隊は全滅し、市壁は崩落してエスタリに滅ぼされることとなりました。

やがてアーギンはラリオスで最も恐れられる魔法使いとなりました。彼は世界を一年で征服できるとさえ言われていましたが、彼の母親はなんらかの方法でアーギンを縛り付けていました。

ついにはアーギンは母親を殺しその肉体をむさぼり食ったのですが、母親の精霊はアーギンの手を逃れ、夜毎にアーギンを悪夢で苛んでいます。彼が母親の精霊を征服したとき(“悪夢の魔法使い”はそれは近い将来のことだと主張しています)、ラリオスは彼に征服されるのだと言うものもいます。

アーギンは“悪魔の息子”アーカット(アーカット・カージョールク)を信仰しています。ティナロスは現在、アーギンの支配下にあります。


■ボーリン伯爵領 County of Borin


ボーリンはマルキオン教異端ボリスト派の中心地です。ボーリン伯ダーマンゴンは、「ボリスト派秘密名簿」の執行人であったことを公言したため、セイフェルスター中の諸侯の信頼を完全に失ってしまいました。

○ボリスト派

ボリスト派は混沌を自由に扱うことから、セイフェルスター全土の人々から恐怖と憎悪の対象になっている。彼らは混沌を《切開》し、その力を自らの体に具現化させるのである。彼らはこれを「法の混沌に対する勝利」と言ったが、暗黒帝国も神知者も(当然のことながら)これを信じず、彼らを弾圧した。

ボリスト派は正統派の仮面をかぶり、混沌に染まった使い魔を地下の礼拝堂に隠し、「星辰の正しき時」を待ちわびている。噂によれば、彼らの中に新しい預言者が出現したという。

混沌の諸相を体に生やすため、ボリスト派は「イカ」と呼ばれることもある。

ヴェスモンストラン

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ラリオス北部はヴェスモンストランと呼ばれています(古語で「西の怪物の地」という意味です)。丘と森林に覆われ、上タニア川が主な交易路となっています。

ヴェスモンストランはかつては、数多くのスンチェン人たちが支配していた地域でした。第一期中頃(300年ころ)、ドラストールから「ジェナーテラ高等評議会」がゼイヤランの宣教師を送られ、ガラニン族の一部族ヴストール族はスンチェン人と同盟を組みこれと対立しました。かれらは「ゼブラ森の戦い」で敗れ、タラスター地方からのオーランス人の移民により、彼らは奥地へ追いやられていき、またオーランスの信仰が広まっていきました。

現在、ヴェスモンストランにはアラコリング系のオーランス人(ランクスト・オトコリオン)と、ドラゴニュート、トロウル、テルモリ、エルフなどが住んでいます。近年、ドラストールからの混沌(特にブルー)がカリア地方に広まっていることが報告されています。

ヴェスモンストランは「ランクスト」「オトコリオン」「ラリア」「バリッドの森」「グーハン」「テルモリア」「オルムズランド」「ヴストリア」「カリア」に分けられます。


■ランクスト

ランクストは、ヴェスモンスラトンの東部、バリッドの森の東、上タニア川の渓谷に沿ってひろがる荒野です。もともとはペローリアから移住したオーランス人の子孫が住んでいます(彼らは自分たちのことを「アラコリングの子ら」と呼びます)。

ランクストの部族はそれぞれが一つの神器を持っており、危機の際にはこれらの神器を持つメンバーから成る「鉄の評議会」が結成され、「ジョフレイン連合」がつくられます。現在のジョフレイン連合の王はコチョランです。コチョランはハイ・ラーマ峠とドワーフとの取引を取り仕切るハーゴヴァン氏族を手中に収めており、「王立戦士団」(House of Warriors)とよばれる近衛戦士と「稲妻の騎士」と呼ばれる常備軍を組織しています。

近年、コチョランはオトコリオンからサーコリオン部族を譲り受け勢力を拡大しました。

アーカットは、彼らを暗黒帝国の支配下におき、光の神ナイサロールの信仰を止めさせましたが、アーカットは彼らを裏切って敵対的なテルモリや人喰いのドラゴニュートに無防備なまま放置しました。彼らは今もランクスト人の大いなる敵です。またかれらはアーカットの後を継ぐ暗黒異端派とセイフェルスター人を憎んでいます。

ランクストではオーランスが信仰されています。近年“雲砕王”シグロルフという英雄カルトが勢力を拡大しています。


■オトコリオン

スランティールはガルヴォスト派のヴァランティア支配を覆し、オトコリオン大主教国を打ち立てました。この国の中心は「単神教教会」です。これは、蛮族の信仰を「見えざる神」の信仰と融合させた宗教です。通常の人々はオーランスなどの神々(神教)を帰依の方法で信仰します。(暗黒異端派との違いは、聖人ではなく神として彼らを信仰している点です)

単神教教会の魔術師たちは、魔道を使わず、危険な「見えざる神」への帰依を行います。

●ガルヴォスト派


ガルヴォスト派は、かつてはヴァランティアとフィーシヴ、サーコリオンを支配していたマルキオン教の分派である。その教義は非マルキオン教徒への《切開》を認めており、この危険な魔術は蛮族に抗するために使われていた。しかし単神教教会はこの優位性を覆し、「アーカットの明らかなる顕れ」運動が失敗した際にヴァランティアの支配を覆した。いまではガルヴォスト派はホールトの伯爵に保護されている。


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■オルムズランド Ormsland

オルムズランドは野蛮なドラゴニュートが住む荒れ地です。かつて第二期の終わり、“竜殺し”アラコリングはワームの友邦帝国との戦いの最中で、この地の「超王」を殺しました。このため、オルムズランドのドラゴニュートは、ドラゴン・パスのいとこたちと比べるとより「まとも」に見えます。

ドラゴニュートの狩猟隊はヴェスモンストラン全土をうろついていますが、人間を食料とするために狩りをするのは、オルムズランド内に限られています。


テルモリア Telmoria

テルモリアには邪なテルモー族が住んでいます。彼らはかつての誇り高き狼スンチェン族の末裔ですが、千年前に“哄笑の戦士”テイロールに呪われ、7日に一度は狼の姿を取らねばならなくなりました。このため、ほとんどのテルモーはすぐに捨てられる棒と石しか道具を使えない野蛮な民となってしまいました。テルモリの群は蛮族の北方部族を悩ましています。


■カリア Karia

カリアは第一期にはドラストールからの移民により栄えた地ですが、ドラストールの没落の際、アーカットにより徹底的に破壊されました。それ以来、この地は見捨てられた地でしたが、近年、カートリン峠を越えてドラストールよりブルーが勢力を拡大しているという噂があります。奇怪な混沌の怪物が彼らを支配しているといいます。

ブルーたちは、かつて誰も知らなかった混沌の女神、ヘゼル・ダーロンを信仰しています。

ヘゼル・ダーロン:
 ラリオスで信仰され始める、新しい混沌の女神。ドラストールからやって来た混沌の群が起源である。彼らはカリアに群がる。数千の混沌が住むようになり、ヴストリアの山々にも幾つか前衛地が築かれる。軍団はそれぞれ一体の奇怪な怪物により組織される。彼らは多くの人々をその旗の下に集める。

東部原野


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ラリオス地方の東部は「東部原野」と呼ばれており、ヴストリア、デレーラ、サウグ、キーノス、コロラランドから成ります。このうちデレーラ、サウグ、キーノスはオーランス人が住んでいます。


デレーラはセイフェルスターのジョーストランド王国の戦王、“忍び寄る”レッターに従った部族連合が元となっており、レッター将軍が暗殺されてからは低地地方からは独立した政治体となっています。
サウグの部族は、この部族連合王国に加わっていません。
キーノスは狩猟採集を中心とした生活をおくる部族で、この貧しい荒野に食指をのばすものは今のところいないようです。

 
東部原野の人々はほとんど馬に乗らず、戦車(チャリオット)を使います。これは古代のガラニン族との抗争の歴史からくる習慣です。


オーランスが彼らの主神であり、セイフェルスターのアーカット信徒は、裏切り者として憎まれています。特に近年勃興した「ナスコリオン執政領」のフォシル執政とは鋭く対立しています。スンチェンの民とは、テルモリ族をのぞいて友好的です。

カリア地方では、近年ドラストールより混沌の流入が続いています。彼らは混沌の女神ヘゼル・ダーロンを奉じており、あらたな脅威となり始めています。


ドスキオール川:フェルスター湖までそそぐ大河。


驚異の森:想像を絶する獣たちが住むことで世界中に名を知られている森。第二期を通じて伝説の獣を捕らえようと数多の狩人たちがこの地を訪れた。


キルウィン:デレーラ王国最大の都市。ヴォシュフェイ氏族の都市。


イスタカクス:ハリキーヴのトロウルを監視する、西方風の城塞を中心とした蛮族の山岳都市。ここまで河舟で遡上が可能である。

“鉄腕”アラズバン
デレーラの戦王

 いにしえよりの慣習に従い、デレーラ人に危機迫るとき、オーランスの角笛が吹き鳴らされる。このとき全てのデレーラ人は、危難の時が過ぎるまでヴォシュフェイ氏族の指揮下に入ることとなっている。アラズバンは現在の氏族の族長であり、すでに何度か戦王として、人々が魔道により魂を捕らわれているナスコリオンの低地地方、人喰いのトロウルが住むハリキーヴの高知地方へ軍を進めて勝利を収めた。

 デレーラ人は彼を二世紀半前にハリキーヴの女王を殺した“忍び寄る”レッターよりこの方最高の戦王だと囁きあっている。

 アラズバンは巨大な金属製の腕を持つことで名高い。彼は“大王トロウル・アーカットの息子”にその片腕を喰われた。彼は財産の半分を投じてドワーフによって鋳造された巨人「鉄人」を説き伏せ、自分のために鉄製の腕を作らせた。「鉄人」は自分のサイズにあった腕しか作れなかったため、アラズバンの鉄の腕は地面に届くような大きさである。アラズバンは自分を不具としたトロウルに復讐を果たした。今も彼はトロウルを狩り、その鉄の腕でトロウルを締め上げ、トロウルが鉄の火傷により焼け死ぬのを見ながら、彼がどのようにしてこの腕を手に入れたのかを語り聞かせるのである。

 アラズバンを恐れて、ナスコリオンのアーカットはハリキーヴのウズと結び、デレーラ王国を滅ぼそうとしている。この不実な同盟は、当初成功をおさめたかに見える。ナスコリオンはガレマの渡しを占拠した。ナスコリオンとデレーラのあいだの小競り合いは、やがて来る戦争の前触れとなっている。

*1:暗黒帝国の復活を目指したもの?

*2:現在まで続くベイリフェス王朝

*3:セイフェルスターの分裂始まり。しかし、意外と長い間存在したんだなぁ>ジョーストランド

*4:現在ティナロスはアーギンが支配しているらしい