ルーンクエスト情報局

新ルーンクエストの情報です。

ドワーフ:モスタル様は完璧です。

河東さんがトロウルのエントリのコメントで、「ドワーフの視認能力はまたトロウルとは違ったけど、どうゆうのだったっけ?」という質問をされて、それに対していろいろな方からレスがついておりました。


ドワーフの持つ特殊な知覚能力は、アースセンス、日本語では〈地覚能力〉とか訳されています。
D&Dとかでもドワーフの能力として一般的なもんですが、グローランサではかなり突っ込まれて設定されておりますね。

Vampire.Sにいさまドワーフの《地覚》についての情報がまとめられています:(注:リンク先は記事消滅)
ちなみに、かなり古い時代の資料(初出は Different World 誌ですな)で、著者はサンディ・ピーターセン。ということで、〈生物学〉知識がないと読み進めづらいかも。簡単に書きますと、鮫を含む多くの魚類等が持っている、電位変化感知能力兼大気圧(水中では水圧)感知能力です。


従って、大気中の空電や強力な超長波電波などに加え、生物の筋肉が発する神経電位変化を関知しているわけですな。

サンディ・ピーターセン氏は動物学者だったので、トロウルパックはあんなすげえものになったのは有名な話。やはり世界創造には、才能があっても1人じゃなく、異才を取り入れないとだめだと思うんだ。

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ドラゴンについて

ドラゴン

 ドラゴンは「緑の時代」に先立って存在していたという。あるいは、誰も知らぬ穴を通ってグローランサにやって来たという。あるいは未来からやってきたのかもしれず、あるいは(彼ら自身がかつて語ったところによるならば)世界を創造しさえしたのかもしれない。確かな事は、ドラゴンたちには普通の人間が理解不可能なところが常にあるということだけである。彼らはかつて「ワームの友邦帝国」と行動を共にし、それは恐ろしい失敗に終わった。しかしながら、ドラゴンの知識が人間の知るところとなっていたEWFの時代より数世紀がたっても、多くの事柄が忘れられずにいる。たとえば、それまでほとんどの人間が単なる巨大な怪物と考えていた夢のドラゴンの由来を知ったのはこの時代のことであった。

 すべてのドラゴンは生まれつき魔法的である。ナレーターは望むなら真のドラゴン、夢のドラゴン、東方の龍が使ういかなる能力も魔法的なものだと考えてもよい。

真のドラゴン

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 真のドラゴンは多くの点で通常のグローランサ世界の理の外にいる巨大な存在である。彼らはあまりに大きなため生物というより地形の一部といった方が良く、あまりに巨大なためにただ動いただけでそれを目にした人間を狂気に陥らせることができる。あまりに強力なために考えただけで地形を変え、既知の異界の外を旅することができる。あまりに強力なためにその思考や夢自体がしばしば独立して生を持つ。彼らは他の種族の神話にしばしば登場する。時に援助者として、普通は敵として現れ、殺されるか(より多くの場合)勝利を収める。いずれにせよ、彼らは常に恐怖と畏怖の対象である。

 比較的小さく弱い真のドラゴンのデータを下記に示す。ここに記された能力さえその全ての力を現したものではなく、ナレーターはその〈ドラゴン魔術〉の能力を適当と思える技として使うべきである。すべての真のドラゴンは特殊であり、全く異なった力を持つ。

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『Ducks : Guide to Drulz』

現在では「非公式設定」とされてしまっているMRQ時代のサプリメントですが、あまりにも面白くて気に入っているのがあるで紹介しておきます。



まずこのイラストからして今までのダック像をぶち壊していてショッキングでした。マッチョすぎる

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(われわれのイメージ)


著者は Bryan Steel氏。ざんねんながら(?)現在では絶版です。

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サーターの社会

日々のくらし

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 氏族は領土をもっていて、その領土をめぐって争いが起こることもあります。もちろん「ゲルマン民族大移動」みたいに領土を捨てて移動することもあるみたいですけど。
 領土のなかに「ステッド」というもんがあります。これは「農場」というような意味で、ひとつのステッドには1〜2家族(20人ぐらい?)が住んでいます。
 オーランス人のほとんど(85%)は「カール」(自由農民)か「コッター」(小作農民)です。ただ、農民といっても武器をもって戦うことが期待されています(荒野のブルーとかは自分で追い払わねばならない)。非常時に召集される農民の戦士の一団を「フュルド」(民兵団)といいます。

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(農園=ステッドのイメージ)

 ただ、農民の戦士では実力はたかが知れているので、族長お抱えの専業戦士「近侍戦士」というのがいて、氏族の領土のパトロールを行っています。

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地誌:北部サーター

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アルダ・チュール(都市) 人口3500人
 サーター第二の都市。アルダ・チュール公爵“鉄拳”ハーヴァーの支配下にあり、ターシュからもサーターからもなかば独立している。ルナー帝国・サーター・プラックス・ケタエラを結ぶ交易路の要衝に位置する。
 ドラゴン都市の廃墟跡に、ターシュの“峰走り”タロスによってつくられたという。「ガラスの壁」はその名残りで、新市街がそのまわりに作られた。市街の一部は「正しき風の反乱」のあと、廃墟となったままである。都市の外にも、雑多な建物が広がっている。
 大寺院はふたつあり、イェルマリオ(都市の守護神)と、七母神のものである。
 都市外の西には、ルナー駐屯地(「銀の宿営地」と呼ばれる)があり、その必要物資の取引で商業が盛んとなってきている。

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ヤクザとサガと世間様

なんだかよく分からないタイトルですが(笑)。

出会うと仁義切って、縄張(シマ)の取り合いやって、手打ちして、抑えきれずに命(タマ)取りに行って、それに意趣返しして……ケンカとメンツと人情で人間模様が展開する。


ということで、俺の中ではオーランス社会は立原あゆみ絵となって再生されたのです。


JINGI/仁義 1 (ヤングチャンピオンコミックス)


あああ、ヴァンパイア:ザ・マスカレードにつづいてグローランサでもこんなことが(笑)。




しかし、まあそれはそれでだいたい合っているような気もする。

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ルナー帝国とは

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概説

Q.ルナー帝国について大まかに教えて下さい。

A.ルナー帝国はジェナーテラ大陸の中央部、ペローリア地方からマニリア北部に広がる大帝国です。面積にして大陸の約3割を領有しており、北は氷原地帯(白海)から南は灼熱の荒野(プラックス地方)まで、地形は多岐に渡っています。その中心地は肥沃なオスリル河谷地方で、「ルナー・ハートランド」と呼ばれています。
「帝国」という言葉は、おおざっぱに言って「異なる文化圏・民族を一君主が統治している国家」と定義することができるでしょう。ルナー帝国は「ペローリア文化圏」、「カルマニア文化圏」、「ダラ・ハッパ文化圏」、一部「ゼイヤラン文化圏」などを抱合しています。これらを“赤の女神”の「ルナーの道」の教えと、女神の息子である“赤の皇帝”の支配の網が統合し、一つの国家を形成しているのです。
赤の女神は今から400年ほど前、いまは“七母神”と呼ばれる七人の賢者たちによって寄る辺なき人間の赤子として誕生しました。彼女はゴッドクエストによって神性を得、軍を率いて周囲の国々を改宗し、古き秩序の神々に勝利を収め、天空に「赤の月」を浮かべそこに去っていきました。
 その後、帝国は女神の不死の息子である赤の皇帝によって支配されています。かつて遊牧民により大打撃を受けた帝国もようやく回復し、現在は南下政策をとって、敵対する嵐の神々の本拠地ドラゴン・パスを征服するに至りました。しかし100年に渡る長き平和は、軍の腐敗、様々な悪徳風習の蔓延、モラルの低下などを帝国の各所に引き起こしており、帝国の将来に暗い影を落としています。

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