ルーンクエスト情報局

新ルーンクエストの情報です。

Maximum Game Fun

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Michael O'Brien 氏(『サン・カウンティ』とか『ゆりかご河』の作者)の提唱する「Maximum Game Fun」キャラクター作成法です。


MOB氏の作るキャラクターが魅力的なのは、太陽領やゆりかご河のサンプルPCを見てもらえば理解されると思います。
まあ、ルールっていうほどのものでもなく、PCを作成するときに、個性をつけるためのコツみたいな感じでしょうか。


以下の例は、ランカー・マイの学者さんのPCについて考えた例だそうです。

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グレッグ・スタフォード氏、手術は成功、予後は良好

2013年の秋に心臓病?で手術をすることになり、そのためグローランサルーンクエストの出版権を Moon Design 社に売却することになったのですが、その後の動静は不明でした。


グローランサ・コミュニティに書き込みがあり、Rick Meints 氏が「合併症もなく、いまは床を離れている」とコメントしておりました。


本当によかったです。


※2017年現在は、元気にコンベンションなどにも参加されているようです。(ゲーム制作自体にはあまりかかわらなくなっている様子)

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異種族のロールプレイ:トロウルの場合


異種族のロールプレイについて考えてみる。


「異種族 ロールプレイ」でググってみたけど、あまり記事はないみたいですね。
需要はないのかもしれん(笑)。


んで、個人的に考えてみた指針ですが……


1.「種族の行動原則」をまとめてみる。
2.「五感の違い」を把握してプレゼンする。
3.「できないこと」を強調する。
4.「できること」(ルール的に)でゲームに貢献する。
5.「考え方の違い」を状況的に「おもしろく」演出する。
6. でも「プレイの原則」を守る:テーブルを不快にさせない。


ぐらいでしょうか。

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トロウルと3つの神話の道具

トロウルはグローランサ最強の種族のひとつであり、PC用種族として人気が高い種族です。というか、グローランサで異種族をプレイしようとしたらダックかトロウルしかないんじゃないか(エルフは野菜だしドワーフは機械だから)。


そのトロウルの最大の弱点は、生殖能力です。
トロウルの“暗黒の母”カイガー・リートールが、第一期に光の神ナイサロール/グバージに破れ、豊穣の母であるコラスティングが死に、「トロウルキンの呪い」がトロウルたちにふりかかりました。トロウルのメスたちの生殖能力は低下し、できそこないのトロウル=トロウルキンが生まれてくるようになったのです。しかもその「できそこない」は生まれてくる子供の7割以上を占めていました。生まれるたびにできそこないを殺していたトロウルたちですが、そのあまりの数にトロウルキンを食料、奴隷として扱うことにしました。もしこの呪いがなければ、トロウルは主要種族の座を占めつづけ、いま現在(第二期〜第三期)のように人間が隆盛を誇ることもなかったでしょう。

悲しいよ、惨めだよ。わしの心は黙っているけれど、それよりもっと恐ろしいことがあった。わしはみたんだよ、悪いどろどろしたグバージが、愛しい姉さまで母さまのコラスティングを二つに引き裂くのを。……


 呪われよグバージ! 明るきもの、生命を裏切るもの!
 おまえを造ったものも! 同族も!
 アーカットはおまえの腐った魂を見張る。
 おまえの汚れきった精髄をいたぶる。
 おまえの引き裂かれた体を呪う。
 おまえのおぞましい力を食う。
 おまえの手を微塵に砕く。
 おまえの歯を折る。
 頭蓋骨をくだく。
 心臓を踏む…

(トロウルの女祭の祈祷の言葉より)

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グローランサのエルフ

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グローランサのエルフは、動く植物です。植物の女神アルドリアの子孫で、「人」と「植物」のルーンを持つ種族で、ほかのアルドリアミにはランナー(チンパンジー)とかスプライトとか巨木兵とかがいます。


エルフは大別して3種類。ブラウンエルフ(ムレーリ)は落葉樹、グリーンエルフ(ヴロンカリ)は針葉樹、イエローエルフ(エンバイリ)はジャングルの熱帯雨林のエルフです。ブラウンエルフは葉の落ちている冬のあいだ冬眠します。これは、神話時代大暗黒の間眠っていたためです。


この3種の真エルフのほかに、南方パマールテラにはシダ植物のレッドエルフ(ゴブリン)がおりますが、非常に原始的な生活をしています。あと、海には海草のブルーエルフとかもいる。ちなみにキノコのエルフであるブラックエルフ(ヴォララン)は正しくは植物ではなく、暗黒の生物になります。

神話時代には宇宙山の森に住んでいたホワイトエルフがいただとか、パマールテラの南の果ての燃える砂漠にはファイヤーエルフがいるだとか、赤い月にはムーンエルフがいるだとかいう話もありますが、ホントかどうかは分かりません。

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ドワーフ:モスタル様は完璧です。

河東さんがトロウルのエントリのコメントで、「ドワーフの視認能力はまたトロウルとは違ったけど、どうゆうのだったっけ?」という質問をされて、それに対していろいろな方からレスがついておりました。


ドワーフの持つ特殊な知覚能力は、アースセンス、日本語では〈地覚能力〉とか訳されています。
D&Dとかでもドワーフの能力として一般的なもんですが、グローランサではかなり突っ込まれて設定されておりますね。

Vampire.Sにいさまドワーフの《地覚》についての情報がまとめられています:(注:リンク先は記事消滅)
ちなみに、かなり古い時代の資料(初出は Different World 誌ですな)で、著者はサンディ・ピーターセン。ということで、〈生物学〉知識がないと読み進めづらいかも。簡単に書きますと、鮫を含む多くの魚類等が持っている、電位変化感知能力兼大気圧(水中では水圧)感知能力です。


従って、大気中の空電や強力な超長波電波などに加え、生物の筋肉が発する神経電位変化を関知しているわけですな。

サンディ・ピーターセン氏は動物学者だったので、トロウルパックはあんなすげえものになったのは有名な話。やはり世界創造には、才能があっても1人じゃなく、異才を取り入れないとだめだと思うんだ。

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ドラゴンについて

ドラゴン

 ドラゴンは「緑の時代」に先立って存在していたという。あるいは、誰も知らぬ穴を通ってグローランサにやって来たという。あるいは未来からやってきたのかもしれず、あるいは(彼ら自身がかつて語ったところによるならば)世界を創造しさえしたのかもしれない。確かな事は、ドラゴンたちには普通の人間が理解不可能なところが常にあるということだけである。彼らはかつて「ワームの友邦帝国」と行動を共にし、それは恐ろしい失敗に終わった。しかしながら、ドラゴンの知識が人間の知るところとなっていたEWFの時代より数世紀がたっても、多くの事柄が忘れられずにいる。たとえば、それまでほとんどの人間が単なる巨大な怪物と考えていた夢のドラゴンの由来を知ったのはこの時代のことであった。

 すべてのドラゴンは生まれつき魔法的である。ナレーターは望むなら真のドラゴン、夢のドラゴン、東方の龍が使ういかなる能力も魔法的なものだと考えてもよい。

真のドラゴン

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 真のドラゴンは多くの点で通常のグローランサ世界の理の外にいる巨大な存在である。彼らはあまりに大きなため生物というより地形の一部といった方が良く、あまりに巨大なためにただ動いただけでそれを目にした人間を狂気に陥らせることができる。あまりに強力なために考えただけで地形を変え、既知の異界の外を旅することができる。あまりに強力なためにその思考や夢自体がしばしば独立して生を持つ。彼らは他の種族の神話にしばしば登場する。時に援助者として、普通は敵として現れ、殺されるか(より多くの場合)勝利を収める。いずれにせよ、彼らは常に恐怖と畏怖の対象である。

 比較的小さく弱い真のドラゴンのデータを下記に示す。ここに記された能力さえその全ての力を現したものではなく、ナレーターはその〈ドラゴン魔術〉の能力を適当と思える技として使うべきである。すべての真のドラゴンは特殊であり、全く異なった力を持つ。

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