現在では「非公式設定」とされてしまっているMRQ時代のサプリメントですが、あまりにも面白くて気に入っているのがあるで紹介しておきます。
まずこのイラストからして今までのダック像をぶち壊していてショッキングでした。マッチョすぎる。
(われわれのイメージ)
著者は Bryan Steel氏。ざんねんながら(?)現在では絶版です。
続きを読む 氏族は領土をもっていて、その領土をめぐって争いが起こることもあります。もちろん「ゲルマン民族大移動」みたいに領土を捨てて移動することもあるみたいですけど。
領土のなかに「ステッド」というもんがあります。これは「農場」というような意味で、ひとつのステッドには1〜2家族(20人ぐらい?)が住んでいます。
オーランス人のほとんど(85%)は「カール」(自由農民)か「コッター」(小作農民)です。ただ、農民といっても武器をもって戦うことが期待されています(荒野のブルーとかは自分で追い払わねばならない)。非常時に召集される農民の戦士の一団を「フュルド」(民兵団)といいます。
(農園=ステッドのイメージ)
ただ、農民の戦士では実力はたかが知れているので、族長お抱えの専業戦士「近侍戦士」というのがいて、氏族の領土のパトロールを行っています。
アルダ・チュール(都市) 人口3500人
サーター第二の都市。アルダ・チュール公爵“鉄拳”ハーヴァーの支配下にあり、ターシュからもサーターからもなかば独立している。ルナー帝国・サーター・プラックス・ケタエラを結ぶ交易路の要衝に位置する。
ドラゴン都市の廃墟跡に、ターシュの“峰走り”タロスによってつくられたという。「ガラスの壁」はその名残りで、新市街がそのまわりに作られた。市街の一部は「正しき風の反乱」のあと、廃墟となったままである。都市の外にも、雑多な建物が広がっている。
大寺院はふたつあり、イェルマリオ(都市の守護神)と、七母神のものである。
都市外の西には、ルナー駐屯地(「銀の宿営地」と呼ばれる)があり、その必要物資の取引で商業が盛んとなってきている。
なんだかよく分からないタイトルですが(笑)。
出会うと仁義切って、縄張(シマ)の取り合いやって、手打ちして、抑えきれずに命(タマ)取りに行って、それに意趣返しして……ケンカとメンツと人情で人間模様が展開する。
あああ、ヴァンパイア:ザ・マスカレードにつづいてグローランサでもこんなことが(笑)。
しかし、まあそれはそれでだいたい合っているような気もする。
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A.ルナー帝国はジェナーテラ大陸の中央部、ペローリア地方からマニリア北部に広がる大帝国です。面積にして大陸の約3割を領有しており、北は氷原地帯(白海)から南は灼熱の荒野(プラックス地方)まで、地形は多岐に渡っています。その中心地は肥沃なオスリル河谷地方で、「ルナー・ハートランド」と呼ばれています。
「帝国」という言葉は、おおざっぱに言って「異なる文化圏・民族を一君主が統治している国家」と定義することができるでしょう。ルナー帝国は「ペローリア文化圏」、「カルマニア文化圏」、「ダラ・ハッパ文化圏」、一部「ゼイヤラン文化圏」などを抱合しています。これらを“赤の女神”の「ルナーの道」の教えと、女神の息子である“赤の皇帝”の支配の網が統合し、一つの国家を形成しているのです。
赤の女神は今から400年ほど前、いまは“七母神”と呼ばれる七人の賢者たちによって寄る辺なき人間の赤子として誕生しました。彼女はゴッドクエストによって神性を得、軍を率いて周囲の国々を改宗し、古き秩序の神々に勝利を収め、天空に「赤の月」を浮かべそこに去っていきました。
その後、帝国は女神の不死の息子である赤の皇帝によって支配されています。かつて遊牧民により大打撃を受けた帝国もようやく回復し、現在は南下政策をとって、敵対する嵐の神々の本拠地ドラゴン・パスを征服するに至りました。しかし100年に渡る長き平和は、軍の腐敗、様々な悪徳風習の蔓延、モラルの低下などを帝国の各所に引き起こしており、帝国の将来に暗い影を落としています。
財産を牛で数える(笑)、サーターみたいな社会はおいておいて、ルナー帝国ではかなり貨幣制度が発達しています。
ルーンクエストでは、ルール的には貨幣は「ペニー」と呼ばれますが、グローランサ的には基本は銀貨「シルバー」、1/10の価値の銅貨は「カッパー」、20倍の価値の金貨は「ゴールド」と呼ばれます*1。
「ジェナーテラの交易」では、このそれぞれの貨幣の呼び方を次のように規定しています。
貨幣制度の主体カルト | 銅貨(カッパー) | 銀貨(シルバー) | 金貨(ゴールド) |
---|---|---|---|
イサリーズ | クラック | ギルダー | サン |
エティリーズ | クラック | ルナー | インペリアル |
ロカーノウス | なし | スポーク | ホイール |
西方 | カッパー | ペニー | ゴールデン |
ただ、この情報は古いため誤りがあり、「Imperial Lunar Handbook」によれば、ルナー帝国では、銀貨を「インペリアル」、銅貨を「ナヴァール」、金貨を「ホイール」と呼ぶようです。インペリアルを「ルナー」と呼ぶのは、どうもサーターとかが「ルナー帝国が使う貨幣だからルナー」という具合に使っている呼称らしい。
*1:ほかにカッパーの1/20の価値の鉛貨「ボルグ」があったりしますが、まあ割愛
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